SEOの具体策(内部要因)

SEOの内部要因からの施策

SEOの内部要因を施す際の主な注意点・チェックポイントです。なお、項目は代表的なものであり、これが全てというものではありません。また将来的にも現在のSEO施策が通用するかどうかは不明です。

  1. 自社サイトの独自ドメインを取得する
  2. HTMLの書式をW3C規格に準拠する
  3. スタイルシートを用いて、デザインとコンテンツの分離を図る
  4. フレーム形式のサイト構造をやめる
  5. 重要なタグにそのサイトのテーマとなるキーワードを適切に配置する
  6. 内部リンクのリンクテキストを適切な文言で記述する
  7. SEOスパムと判断される可能性のある記述・書式をやめる
  8. リンク切れが無いことを確認し、あれば修正を行う
  9. ページ内の情報を整理し、分類毎に別ページ化する
  10. Flashの利用は無くすか、導入しても必要最低限にする
  11. 住所や自社名などの記述を画像にしている場合は、テキスト化する

1. 自社サイトの独自ドメインを取得する

ドメインとは、インターネット上でサーバーやネットワークを識別するための情報で、インターネット上の住所のようなものです。具体的には、http://www.の後ろから次に現れる/までの間に該当する文字列で、重複しないように国際的に管理されています。

独自ドメインとは、会社や組織のウェブサイト毎に固有のドメインを割り振ることを意味しています。逆に、ISP(インターネットサービスプロバイダ)が提供する会員用ホームページのウェブサイトやブログなどは、ドメインはそのサービスのものに固定で、各ページはそのドメインの中の一部という位置づけになります。「共用ドメイン」などと呼ぶこともあります。

検索エンジンはウェブサイトのデータを収集し、独自の評価方法(アルゴリズム)に基づいてウェブサイト毎の評価をつけていますが、この評価はドメインに紐付いています。独自ドメインでない場合、自社サイトへのSEO努力が自社のサイトに正しく反映されないことにもなりかねません。また独自ドメインを持っていない場合、将来的に独自ドメインを取得しても、それまでに費やしたSEOの努力は新規に取得した独自ドメインに全て反映されるとは限らず、特に獲得した外部リンクは全て無駄になってしまうと思ってよいでしょう。SEOに対する努力を始めるなら、まずは独自ドメインの取得を行いましょう。

2. HTMLの書式をW3C規格に準拠する

HTMLの書式と検索結果の順位の相関は説明付けることが難しい項目であり、各検索エンジンのウェブマスター向け情報の中にもそれを明確に肯定しているアナウンスは今のところ出ていません。

しかし、過去のウェブサイトの多くがデザイン面からの理由でHTMLタグを本来の目的とは違う使い方をして来たことによる反省からW3Cは幾つかの勧告を行ってきました。そしてそれら勧告のメッセージは、ウェブサイトの内容を正しく読み手(人間でもあり、ウェブ上のサービスでもある)に伝えることの重要性とその向上にありました。

これらの動機は、検索エンジンの求める方向性とも合致しているもので、「HTMLの書式をW3C規格に準拠する」ことは検索順位にとって悪い方向に作用することはない、というのが現時点で言える最小限のことと思われます。

3. スタイルシートを用いて、デザインとコンテンツの分離を図る

HTMLの書式をW3C規格に準拠した際に取り組むことになるのは、スタイルシート(CSS)と呼ばれる文章のデザインや構造を取り決める規格に基づいた書式の導入です。インターネット普及期に大量に作られたホームページは、HTMLタグをデザイン目的や文章装飾目的でも使用していたので、文章の論理構造が非常に解りづらく、ページ内情報の把握が困難でした。

スタイルシートを導入することで、文章の装飾やレイアウトをホームページのコンテンツと分離することができ、またHTMLタグを装飾目的に使わないことで、タグ名を介した情報の伝達も可能になりました。

ところで、検索エンジンはクローラーと呼ばれる自動収集プログラムを稼動させて、24時間世界中のウェブサイトのデータを収集していますが、クローラーが保存できるデータ量は無限ではありません。もしもデザインとコンテンツの分離を行わずにデザインや装飾目的で利用されるHTMLタグやその他のデータがページデータの前半に大量に存在していた場合、肝心のコンテンツ情報のデータを読み込む前にこれらの非重要データの為にクローラーの保存領域を使い切ってしまう可能性もあります。その場合、もっとも検索エンジンにアピールしたい自サイトの内容とキーワードを、検索エンジンに届けることが出来なくなってしまいます。

SEOの本質は、サイトの情報を正しくスムースに検索エンジンに伝えることであることを考えれば、ページ内のデータは極力サイトコンテンツを説明するデータで埋まっている方が良いのは当たり前と言えます。

4. フレーム形式のサイト構造をやめる

フレーム形式のサイト構築は、メニューやタイトルなどの共通部分を各ページで共用できるので、サイトの作成やメンテナンス面での管理者の負担を軽減できて便利です。しかしユーザビリティの面からも、SEO対策の点からもフレーム形式にはデメリットが無視できません。

一番大きなデメリットは、検索エンジンはフレームの一部分のページが、「そのページが一部分であることを認識できない」という点です。検索結果にこの「フレームの一部」のページがインデックスされた場合、クリックした訪問者はタイトルもメニューも無いコンテンツだけのページに直接遷移することになるので、その他のページを回遊してくれる確率がかなり減り、おそらくそのまま直帰してしまうでしょう。

また、メニューとは内部リンクの塊ですが、メニューの共用化とはつまり内部リンクの数を極力減らすという行為にほかなりません。サイト内の内部リンク数もSEO的には意味を持つと言われていますから、この自分で管理できるSEO資源を無駄にするのももったいない話です。

メリットに比べてデメリットがはるかに大きいフレーム構造は、なるべく早く改善する必要のあるSEO対策の必須項目です。

5. 重要なタグにそのサイトのテーマとなるキーワードを適切に配置する

検索エンジンは、あるページがどのようなテーマを持ったコンテンツを含んでいるかを、様々な観点から知ろうと試みています。例えばページのタイトルはそのページのコンテンツを象徴するワードが用いられるだろうという類推から、タイトルに使われている文字列をキーワードとして重視するのは妥当な考え方です。

このように、コンテンツの内容を意味しがちなタグとそうでないタグがある以上、コンテンツの内容を意味しがちなタグにはそれなりにSEO的な観点で望む必要があります。

具体的には、<title>タグ、<h>タグ、<li>タグなどがそれに相当しますが、タグにキーワードを含み過ぎると逆にスパムと判定されるリスクも増えます。”適切”の判断が難しい問題ですが、SEO施策を試行錯誤するに値する項目です。

6. 内部リンクのリンクテキストを適切な文言で記述する

「あるページへのリンクを表すリンクテキストも、リンク先のページのコンテンツを表す言葉が用いられるはずだ」と検索エンジンが考えるだろうとの類推に基づけば、リンクテキストに用いる文字列もSEO的には重要になってきます。

例えば、a.htmというページが「SEOの外部要因」というテーマについて書かれているページだとして、

<a href="a.htm">次へ</a>

という表記と、

<a href="a.htm">SEOの外部要因について</a>

という表記とでは、どちらがa.htmというリンク先のページ内容をより正しく表現しているでしょうか。検索エンジンはこういったリンクテキストに使われている文字もリンク先ページの内容判断の参考にしていると言われていますから、リンクテキストには「次へ」や「戻る」等の略語ではなく、リンク先ページの内容を表すキーワードを含める必要があります。

7. SEOスパムと判断される可能性のある記述・書式をやめる

5. 6. で触れたように、HTML内にキーワードを記述することがSEO対策の内部要因の要となりますが、やり過ぎるとスパムと認定されてしまうのもこういった項目にありがちです。

例えば、掲載順位の上位化を狙っているキーワードをひたすら書き込む行為や、書き込んだキーワードの羅列が見苦しいので背景色と同じ色に設定して、検索エンジンには見えるが人間には見え難くする行為などは今では立派なスパム行為と判断されます。

8. リンク切れが無いことを確認し、あれば修正を行う

リンク切れは意外と軽く考えがちな項目ですが、次の2つの理由からなるべく早く対処する必要のある重要項目です。

1点目は、検索エンジンはリンク切れの数やそのあるはずのURLを記録していて、ウェブマスター向けのツール内で”リンク切れエラー”として通知しています。この事実自体が検索エンジンが、リンク切れの放置を嫌っていることの表れであり、「このサイトはユーザビリティが低い」との認識につながりかねない恐れがあります。検索エンジンはユーザーにとって有益でないサイトを上位に表示させたくないと考えていることを忘れてはいけません。

2点目は、たとえリンク切れを検索エンジンが認識したとしても、すぐにそのURLが検索インデックスから取り除かれる訳ではなく、しばらくの間はリンク切れのURLが検索結果に表示されることになります。

そもそもSEOに取り組む理由はなんだったのでしょうか?検索結果の上位に表示することですか?

これは手段であって、目的はユーザーに自社のサイトへ訪問してもらうことであり、最終的には自社のサービスへの成約が行われることであり、これに勝る取り組みの理由は存在しません。だから、せっかく誘導できたユーザーにNot Foundと書かれたページを見てもらう必要なんてないのです。

リンク切れには常に注意し、ウェブマスター向けツールなどで検索エンジンがリンク切れを認識したと知ったら、リンクの修正と修正したことを検索エンジン側に伝えるのを忘れないでください。

9. ページ内の情報を整理し、分類毎に別ページ化する

一つのページ内に雑多なコンテンツを詰め込み過ぎると、そのページが持つテーマの特殊性が相対的に薄れ、結果的にキーワードとコンテンツの関連性が低下することになります。

一方で、内部リンクの数はサイト内のページ数に比例するので、サイトのボリュームという観点からはページ数は多い方が得と言えます。

上記の2点を同時に満たす方法として、扱うテーマ毎にページを分けることで、「コンテンツとキーワードの関連性」を高め、「ページ数」の増加を目指しましょう。

10. Flashの利用は無くすか、導入しても必要最低限にする

FlashとはAdobe Systems社製のソフトウェアの名称で、Flashを使えば手軽に動画コンテンツを作成し、ユーザー側でプラグインという追加機能をインストールすることでインターネットブラウザでも動画の再生が可能になるなど、動きのあるウェブサイトを作製するには便利なツールです。

しかし、SEOという観点からは、Flashの使用はお勧めできません。理由の1つ目は、検索エンジンのクローラーは、Flashのコンテンツを理解できないからです。

検索エンジンにどれだけ正しくサイトの情報をスムースに伝えるか、がSEOの重要な方針であり、そうであればクローラーが読み取れないFlashコンテンツに幾ら重要な映像を盛り込んでも効果はありません。

2つ目の理由は、ユーザーは興味のあるサイトを探してどこかのサイトを訪れても、自分の探しているものが見つからないと”すぐに”立ち去ってしまうという理由からです。最近のネットユーザーの”すぐに”は、2~3秒であることもあり、とてもFlashの再生が終わるまでじっと待ってくれたりはしないものです。

「Flashには、ちゃんと【Skip】ボタンを用意している」と思われるかもしれませんが、それでも訪問してくれた人の何%かはSkipも押さずに離脱します。

ここでも本来の目的を思い出しましょう。何の為のSEO対策なのか。せっかく誘導してきたユーザーは、素早く目的のサービスに連れて行かなければなりません。

SEOという観点だけでなく、ユーザビリティからもFlashの使用はやめるか、ごく最低限に抑えた方がよいと言えるでしょう。

11. 住所や自社名などの記述を画像にしている場合は、テキスト化する

ウェブサイト内で表示される会社名や住所、サービス名などをテキストで書かずに、画像で作製したものを貼り付ける表示方法があります。インターネット利用者の環境は様々で、見せたいフォントや文字サイズが必ずしも期待通りに表示されているかは分からず、これを担保するには多くの環境でのテストをしなければなりません。

こういったユーザー環境の不確かさに対する認識が、画像化した文字を使うという発想の根源にあると思われます。しかし検索エンジンのクローラーは、やはり画像で書かれた情報を読み取ることはできません。

自サイトの情報をなるべく正しくスムースに検索エンジンに伝える為に、情報はなるべくテキストで直接記述するようにしましょう。スタイルシートの普及で、今では文字の装飾に関しても多くのことができるようになってきました。

画像での文字情報表示にこだわる場合に、一つの回避策として、それぞれの画像に対してalt属性というものを付け加えて、ここに画像の内容を表す文字列を記述することができます。検索エンジンはこのalt属性を通じて、該当画像に関する情報を文字列として読み取るという仕組みです。

元々このalt属性への文字列挿入は、視覚障害者も音声読み上げソフトを用いて画像の情報を取得できるようにするアクセシビリティの規格としても推奨されている手法で、文字列の挿入自体はスパムとは無関係のものです。

しかし、画像に対して任意の文字列を割り当てられるということは、文脈無視でSEO対策キーワードを割り当てる使い方がされてきた属性でもあり、検索エンジンはこの部分の情報と検索キーワードとの関連性をどこまで重要視しているかは疑問です。

ウェブコンテンツのアクセシビリティという問題があるので、今後いきなりalt属性が無くなることはあまり考えられません。しかし、過去にスパムとして使われた前科のある場所での冒険的なSEO対策はしない方が賢明と言えます。

次のページでは、リスティング広告の特徴と称して、SEMのもう1本の柱であるリスティング広告の特徴について記述しています。